総務省が「SIMロック解除に関するガイドライン」を改訂。2015年5月1日以降発売の端末にSIMロック解除の義務化を実施

総務省が「SIMロック解除に関するガイドライン」を改訂。2015年5月1日以降発売の端末にSIMロック解除の義務化を実施

「モバイル創生プロジェクト」発表後に出た97件の意見を踏まえた改訂

総務省は、2014年12月22日に「SIMロック解除に関するガイドライン」を改訂しました。

これは今年10月31日に発表された「モバイル創生プロジェクト」に基づき、モバイルサービスの料金低廉化・サービス多様化を進めるとともに、11月1日~12月1日までの間に個人85件・法人および団体12件の合計97件の意見を踏まえた上でガイドラインが改正されたものです。

今回の改訂の大きなポイントとしては、2015年5月1日以降に発売される端末について、原則的に無条件かつ無料でSIMロック解除に応じなければいけないと定めたことです。

事業者側が「抵抗」も退けられる

今回、意見を提出した法人および団体には、NTTドコモ・ソフトバンクモバイル・KDDI・ワイモバイルといったMNO(移動体通信)事業者が含まれています。

こういった事業者側が懸念しているポイントは、次のような点です。

  • 1. 端末が必ずしも他の事業者のサービスに十分対応していない点について、利用者に混乱が生じる恐れ
  • 2. SIMロックを設定した場合と比べて、販売促進費を抑制せざるを得なくなり、端末価格が現状よりも上がる恐れ
  • 3. 端末・通信サービスについて、事業者独自のブランド戦略を進める上でのインセンティブが失われる恐れ

それに対し、ガイドラインでは上の3つに対する懸念に対し、次のように答えています。

  • 1. 利用者に対し適切な説明をした上で、その選択に委ねることが適当
  • 2. 端末の価格相当分が毎月の通信料から割り引かれることが一般的な状況において、利用者にとって大きな問題にはならない。むしろ、行き過ぎた多額のキャッシュバックについて、利用者間の公平性や公正競争の観点から問題があり、SIMロック解除をすることにより、一定の抑制効果があることは望ましいのではないか
  • 3. 事業者独自のブランド戦略は、SIMロックという手段で利用者を強制的に囲い込むことではなく、端末の魅力を最大 限引き出す通信サービスの開発・提供によって進めるべき

そして、いずれの懸念点についても、SIMロック解除に応じないことの適正性・合理性を欠いている。

利用者からSIMロック解除の申し出があるにも関わらず、事業者が正当なしに応じないのは電気通信事業法第 29条・1項第12号の「電気通信事業者の事業の運営が適正かつ合理的でないため、電気通信の健全な発達又は国民の利便の確保に支障が生ずるおそれがある」と判断して、業務改善命令の要件に該当するとしています。

2015年5月1日以降、各事業者は販売する端末についてSIMロック解除に応じる必要があるが、例外があるので、各社がどう対応するかが鍵

2015年5月1日以降は、事業者は原則として自らが販売した全ての端末について、可能な場合はインターネットや電話により手続きを行えるようにするなどの迅速かつ用意な方法で、無料でSIMロック解除に応じるものと規定していますが、例外も存在しています。

SIMロック解除を行うべき端末としては、現時点ではフィーチャーフォン・スマートフォン・タブレット・モバイルルータ・USBモデムはロック解除に応じる必要があるが、技術的にSIMロック解除が困難な端末や特定の事業者の通信形式・周波数にしか対応していない汎用性の低い端末は例外であるとしています。

また、端末の割賦代金等を支払わない行為または端末の入手のみを目的とした契約を防止するために、必要な期間はSIMロックに応じないことの措置については妨げないとしているので、2015年5月以降に向けて、各携帯電話会社が「必要な期間というのは、どれくらいの期間なのか?」などどう対応するかが、このガイドラインの有効性を示す鍵となりそうです。

携帯電話を購入するユーザーの皆さんも、どの時期に発売された端末かをしっかりと見極めて、誤解が生まれないようにしたいものです。

(2015年4月以前の機種は、改訂前のガイドラインが適用されるので、2015夏モデルを4月に発売してしまうという考え方も事業者にはあるかもしれません)

この記事を書いた人

SIMPRICE編集部/増山

SIMPRICE編集部/増山

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